2007.02.05 Monday
マイクロ・キラーズ Vol.3 脅威の殺人ウイルス:エボラ・ウイルス(ドキュメンタリー)
★★★★★
映画「アウトブレイク」の元ネタにもなったエボラウィルス。劇中にも出てきた、宇宙服を着て作業するレベル4研究員の生々しい話が特に興味深かったです。 宇宙服を着て作業している彼らを見ると、まず思うことが「注射針やメスなどで感染事故が発生したら大変だ」ということでしょう。しかし、脆弱な僕たちの想像力はそこで止まってしまい、その先を想像することはできません。ですが、実際は…… 「空気が乾燥してるため、喉が渇くんです」 「でも、水を飲んだらトイレが増えるんです」 など、想像もつかない問題が発生しているのです。こういうところが非常に興味深いのです。 いや、トイレが増えるとかは実際大変な問題なんです。宇宙服を着る前に、シャワーや殺菌など何度も衛生的なチェックを行うのですが、トイレのたびにアレをやるのは、そりゃもう想像するだけで大変なことです。こういう問題は多々あることで、いちばん大切な部分(この場合であれば研究対象の感染事故)を考慮すると、他のもっとしょうもない、しかし、大変な部分で問題が発生してしまうのです。見ただけでは想像できない、そういう生の声こそが、知的好奇心を満足させてくれるんです。 以前、同シリーズの番組を見たときも感じましたが、科学的根拠に基づいたフィクションで病気の危険性を身近に感じさせながら、医学者のコメントや病気の実態などを紹介するやり方が非常に巧いですね。物語性があるし、内容もショッキングなので集中力が途切れません。良い作りだと思います。 GyaOのページ:http://www.gyao.jp/sityou/catedetail/contents_id/cnt0023285/ |