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ドッグヴィル(映画)
★★★★☆(2/10正午まで)

「ダンサー・イン・ザ・ダーク」といい、この「ドッグヴィル」といい、ラース・フォン・トリアーと言う男は一体どんな景色を見て生きているのだろう。

悲劇に向けたあまりに強引な脚本は、なんと言うか、作為に満ち過ぎていて反対に作為を超越してしまっている。人間の醜い部分だけがわざわざ凝縮された三時間。圧倒的ではあるが、作品それ自体に何やら病的な匂いがする。

床に線を引いただけの街。家の壁すら描かれない。贅肉を削ぎ落とすだけ落とした演出は、確かに色々なものを曝け出させた。例えば、そこにあるはずの壁越しに突き刺さるグレースに向けられた村人の視線は、それが観客の目に視覚化される分だけ驚くべきインパクトを持つ。見えるはずのものを見せないことで、反対に実際には見えないものが視覚化される。唯一つ、善意を除いて。

これだけ人間の内面に深く分け入っていく監督が、なぜ人間の善意を捨象した描写をするのか理解に苦しむ。この人は病的な人間不信か。或いは、人間を愛して已まないからこそ、敢えて暗い淵ばかりを覗き込んでいるのか。そんなことを疑いたくなる。

それにしても、映画の演出というのはまだまだ発展途上なんだということだけは良く分かった。僕は幸せな人生を送ってきたのでどうしても彼の人間観には馴染めないが、深く人間の内面を抉り取るという彼の演出の一貫した方向性には共感すら覚えるし、実際にそれをやってのける稀有な才能は尊敬して已まない。


DVD:「ドッグヴィル コンプリートBOX」 / 「ドッグヴィル スタンダード・エディション」 / 「ドッグヴィルの告白」(これがメイキングかな?)
書籍:「ドッグヴィル BOOK PLUS」
CD:「「マンダレイ&ドッグヴィル」オリジナル・サウンドトラック」
| thinkingreed | 映画 | 14:03 | comments(0) | trackbacks(1) |









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真・映画日記『ドッグヴィル』
7月21日(金) 朝、相当眠かったのか? 日記の日付を20日と書かなければいけないところを21日と書いてしまう。 後で日記を見て愕然とした。 朝の更新はいつも眠い中でやる。 誤字脱字がちょこちょこあったりする。 しかし、日付はなかったなあ。 気がついたの
| CHEAP THRILL | 2006/08/13 4:02 PM |
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