GyaO Review Blog[ギャオレビューブログ]

<< FIGHTING TV サムライ ベストバウト 鷹山真吾 vs 庵谷鷹志(スポーツ) | main | グラップラー刃牙 #01 (アニメ) >>
Jam Films2 『FASTENER』(映画)
★★☆☆☆(2/6日正午まで)

『Jam Films』プロジェクト第2弾。ミュージックビデオ界で活躍する気鋭の監督たちが音楽と映像のコラボレーションで送るショート・ムービー集です。本作の監督・脚本は、Mr.ChildrenやMISIA、桑田佳祐、CHEMISTRYなどのミュージックビデオを多く手掛ける丹下紘希。ミスチルの同名曲を聴き感動した直後に桜井寿和氏が小脳梗塞で倒れ、「自分にできることを…」と本作の製作に取り掛かったという逸話つきの作品です。(GyaOより)
退屈極まりない作品。映像センスに非凡なものが感じられるだけに、語り方の凡庸さがますます際立ってしまっている。

実際、映像は本当に素晴らしいのだ。殺風景な工場の脇に広がる荒涼とした野原が醸し出す不思議なニュアンス。少年が夢の中で彷徨う都市の、デフォルメされたアメコミ的な美しさ。エンドロールも実にユニークだ。星二つは、はっきり言って全てこの映像美に対して付けたと言っても過言ではない。

物語が凡庸なのは、第一に、映像を無理やり抽象化して、過度に象徴的な表現に置き換えることで、何の必然性もなく物語を分かり辛くしているからだ。この作品が扱ったテーマは、それほど複雑な表現を必要としていない。監督がなにを意図したのかは分からないが、必要以上に意味深な映像表現によって、物語は単に怪奇で醜悪なイメージへと堕してしまったように思われる。

第二にこの作品は、散々意味深で抽象的な映像表現を用いておきながら、一番伝えたいことは、最終的に主人公にセリフとしてそのまま語らせるという、もっとも凡庸な暴挙に出ているのだ。それをするなら、この映画は初めから主人公が一言モノを申して終わりにすればよかったのだ。

扱った題材の素朴さに対して、必要以上に複雑で抽象的な映像表現を用い、さらに肝心なところは映像で伝えることを放棄しているという自己矛盾。それが、この作品をとても退屈なものにしてしまっている。少々酷評になってしまったが、のっけから映像センスに非凡なものが感じられただけに、観終わった後の落胆が大きかったことをご理解頂ければと思う。


DVD:「Jam Films」 / 「Jam Films 2」 / 「Jam Films S」 / 「teevee graphics VIDEO VICTIM 2」
書籍:「ショートフィルム革命―Featuring『Jam Films』」
| thinkingreed | 映画 | 23:02 | comments(0) | trackbacks(0) |









http://gyaoblog.cagami.net/trackback/230656
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< July 2018 >>

このページの先頭へ