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交響詩篇エウレカセブン #1-18(アニメ)
★★★★☆(1月8日まで)

かつてそれ自体一つのジャンルとして、ジャパニメーションと呼ばれて世界を席巻した日本アニメの要素を総動員した、壮大なパッチワークとでも言うべき作品だ。世界観から始まり、物語、キャラ設定、メカニックデザイン、そして戦闘シーンに至るまで、どこかで観たことのある景色のオンパレードだ。日本アニメのうちでも、“オタク的ではない”方に分類される作品の最大の特徴となりつつある妙に哲学的な世界観も、しっかり継承されている。さすがに、エヴァンゲリオンで何故か広く支持された鼻につく衒学趣味こそ姿を消しているが、それでも安易に宗教を取り入れるという流行はちゃんと押さえられている。とにかく、古今東西の有名な日本アニメの要素のほとんどを、この一作品で見ることが出来るといっても過言ではないだろう。

さて、かなり皮肉めいたことをずらっと書いてきたが、それでもこの作品のレベルは決して低くないと思う。きれいな線で描かれる人物たち、斬新さこそ無いとはいえ、丁寧に書き込まれたメカの数々。物語りも細部まで気が使われている。エンターテイメントとしては十分な質だ。

それにしても、近頃アニメはすぐに哲学的で壮大な世界観をぶち上げる傾向があるが、ほとんど例外なくディティールが全くついてきていないことが気になる。この傾向はエヴァンゲリオンで特に顕著だったが、他の作品でも多く見られる。もちろん、この作品も例外ではない。なにやら哲学的で深遠な要素を世界観に取り込まなければならないという奇妙な強迫観念は、恐らくガンダムの遺伝子が現代のアニメに隔世遺伝しているのだろう。現在、宇宙やロボットなどをテーマにしたSFものが再びアニメの表舞台で人気を博しているが、どうやらそこで、ガンダムやマクロスなどの古典作品が持っていた深みの意味が再検討され、それが哲学的な世界観への傾斜を強めているように思われる。これはそう、ちょうど“ガンダムの頚城”とでも呼べるような類のものかも知れない。

しかしながら、ここには二つほど大きな問題がある。一つには、アニメへの評価を特定の理屈っぽい世界に閉じ込めてしまいがちだということ、そしてもう一つは、せいぜいが「大人も楽しめる」という程度の安っぽい世界観しか持ち合わせないアニメが量産される傾向にあるということだ。

ちょうど全体の半分を見終えた感想として、エウレカセブンは決して悪い作品ではないが、上の二つの問題点、特に後者には完全に当て嵌まってしまっているかも知れない。


DVD:「交響詩篇エウレカセブン」
ゲーム:「エウレカセブン TR:1 NEW WAVE」
CD:「交響詩篇エウレカセブン ORIGINAL SOUNDTRACK1」
漫画:「交響詩篇エウレカセブン」
おもちゃ:「エクセレントモデル エウレカセブン エウレカ」 / 「エクセレントモデル エウレカセブン アネモネ」 / 「ニルヴァーシュ type ZERO」
| thinkingreed | アニメ | 03:03 | comments(0) | trackbacks(0) |









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