GyaO Review Blog[ギャオレビューブログ]

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食神(映画)
★★★★☆(12/15正午まで)

“食神”として名を馳せる天才料理人、周(チャウ・シンチー)は、若くして富と名声に溺れた鼻持ちならない男。しかし、信頼していた飲食チェーン社長エリック(ン・マンタ)と、周の弟子になりすましたトンガウ(ヴィンセント・コック)のふたりに裏切られ、“食神”の座から引きずり落とされてしまう。落ちぶれた周を助けたのは、裏町で屋台を切り盛りする姐御フォウガイ(カレン・モク)。彼女の料理の腕に感動した周は…。 (GyaOより)

僕がコメディを観るときいつも大切にしているのは、笑い以外は後に何も残らないということだ。正義だの愛だの、妙な味付けは笑いの面白さを損ねることが多い。その点、この作品の後味の良さは完璧だ。およそ正義だの倫理だのはお構いなし。色恋沙汰も二の次だ。「少林サッカー」でもそうだが、だいたいチャウ・シンチー監督の描く女性像の酷さたるやない。彼に言わせれば、要は女は顔だ。ブスが、薬だの整形だのの力を借りて美人になるという過程が、主人公のサクセスストーリーと平行して描かれるというのだから、どうして人権団体からクレームがつかないのか不思議なくらいだ。この作品に関して言えば、主人公の性格も最後までクソのままだった。彼を騙して二代目食神におさまったトンガウ(ヴィンセント・コック)の方が、まだ可愛く見えることもしばしばだったくらいである。

要は、笑えればいいのだ。そこで描かれなければならないのは、人間の美しさでも醜悪さでもなく、可笑しさなのだ。可笑しさというのは、ある意味で価値中立的な存在だ。善くても悪くても、可笑しいものは可笑しい。チャウ・シンチーは、気持ち良いほどこの点だけを描く。だから、彼の作品はいつもかなり正確に中立性をたもっている。「食神」の周は最後まで傲慢だったし、「少林サッカー」の黄金右脚もかつては悪人だった。勧善懲悪の単純極まりないストーリーが決して嫌味にならないのは、彼が注意深く演出しているからというよりは、彼が笑いに対して中立的だからだろう。

僕は、チャウ・シンチー監督の作品は「食神」と「少林サッカー」の二作品しか知らないが、彼が他の作品の中でどの様な“笑い”をみせてくれているのか、とても興味深い。特に、前述した二作品は徹底的に“男の視点”から描かれていたが(女性の扱い方を見ればそれは一目瞭然だ)、これが彼の作品に共通する視点なのかどうかも気になるところだ。GyaOで彼の他の作品が観れることを願うばかりである。


DVD:「少林サッカー」 / 「食神」 / 「カンフーハッスル」 / 「喜劇王」
| thinkingreed | 映画 | 02:23 | comments(0) | trackbacks(4) |









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笑いの殿堂!これが『食神』クオリティーだ!
僕も最近ギャオでチャウ・シンチーの「食神」を見ました。 この映画、サイコーに面白かったです!腹よじれました!!
| 映画はトモダチ | 2005/11/25 9:08 PM |
食神
『THE GOD OF COOKERY』 香港/1996 監督:リー・リクチー チャウ・シンチー 出演:チャウ・シンチー ヴィンセント・コク カレン・モク ン・マンタ     シッ・カーイン タッツ・ラウ レイ・シウゲイ 「少林サッカー」のリー・リクチーとチャウ・シ
| MOVIE SHUFFLE−映画専門BLOG | 2005/12/05 9:05 PM |
78本目「食神」
ポニーキャニオン 食神 製作年度:1996年 製作国・地域:香港 上映時間:92分 監督:リー・リクチー、チャウ・シンチー 製作総指揮:− 原作:− 脚本:チャウ・シンチー、K・C・ツァン、ロー・マンサン 音楽:クラレンス・ホイ 出演もしくは声の出
| ★にわか香港映画ファンの映画ノート★ | 2006/01/16 9:56 PM |
★★★★「食神」チャウ・シンチー、カレン・モク
弾丸をハネ返す銀歯!飛び散る小便団子!妙な少林寺の男たち!引きずる時の血の跡!熱く燃えるバカ映画に大笑い!大げさな描写が安っぽくて最高だ!チャウ・シンチーは、例によって面白いけど、カレン・モクのドブスな演技が濃くて好き!布を持って走るオヤジ、のたうち回る審
| こぶたのベイブウ映画日記 | 2006/02/13 3:23 AM |
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